スイス建築の表現手法 クリスト&ガンテンバイン展@代官山ヒルサイドテラス

代官山のヒルサイドテラスF棟で行われていたスイスの建築家クリスト&ガンテンバインの展示会の会期に行ってきました。クリスト&ガンテンバインは日本での知名度は高くはないですが、2016年にはスイス国立博物館、バーゼル州立美術館を手掛けるスイスを代表する若手建築家ユニットです。この展示会は2018年に設立された日瑞建築文化協会が主催し開催され、4月4日-4月20日は京都へと移動し京都工芸繊維大学でも同様の展示がされるので見逃した方で京都に立ち寄ることがあれば行ってみていいかと思います。

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会期の最終日でしたが、運のいいことにC&Gでインターンしていた寺田慎平さ

んShimpei Tedara (@shi1662e)とOFFICEでインターンをしていた黒川彰さんのギャラリートークを聴くことができたのはとても良かったです。自分自身もC&Gや現代のスイス建築に関する知識はそれほどなかったので、ほぼ0の状態から彼らをよく知る人からの”リアリティのある情報”で知識を構築できました。

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彼らはまだ40代後半でともにETH(スイス連邦工科大学チューリッヒ校)の卒業生で、30代のころから大きなプロジェクトを行ってきました。彼らの設計においてはタイポロジーという絶対的な概念があります。おそらくタイポロジーという概念はオランダ出身の建築家であるコールハースがラヴィレット公園のコンペ案で取り上げられたもので図式性について問うたものだった。マンハッタンの街の分析を実際に設計に応用したものです。

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C&Gのいうタイポロジーはそれに加えて「転用」という操作が加わることでラヴィレット公園で行われたものとはまた別のものになっています。一度図面というフォーマットに落とし込まれ抽象化し、それがスイス内の敷地に転用されるということらしいが、いまいち腑に落ちきってない部分もあるので彼らのa+uを読んでみようと思います。

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ギャラリートークの内容は実際にC&Gの教育や実務に触れているからこそ話せるエピソード多く、とても新鮮味の強い内容でした。(ほんと運がよかった。。)展示内容は、スイス建築でよくある図面と模型と写真のように、説明的なものは結構排除されています。その限られた情報で建築を伝えることはかなり難度の高い取り組みだし、大事なことでもあるなと気づかされました。

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