この前旅行で訪れた大阪で訪れた梅田スカイビルについて実際に訪れた感想を書きたい。「空中庭園」という言葉は幻想的な風景を思い浮かべるが、実際にこの梅田スカイビルは現代における空中庭園を目指した建築である。原さんはかつて研究室として集落調査を世界中で行なっており、その中で人類の共通の願望としての空中庭園を見ることが出来たという。
中央に空いた大きなヴォイドの内部を2本のエスカレーターが貫通する。上部の展望台からは大阪を庭のように見下ろすことが出来る。ここでみられるエスカレーターによる人の動きや展望台の仕組みは合理的なものではなく(展望する行為そのものもそうだが)そうした神秘性、物語性がこれからの建築に求められているように思える。
出典:http://paintschainer.blogspot.com/2019/03/blog-post_37.html?n=2
このドローイングは原先生によるもので、空中に円形のヴォイドが空いた建物がエスカレーターによって上下左右に連結されている。今あるスカイビルが上部だけを残して多く増殖していく様子はメタボリズム時代の建築のようにも見える。原先生はメタボリズムとして分類されることはなく、原先生自身もメタボリズムとして言えるのは黒川さんや菊竹さんのスカイハウスしかいないといい、その間にある差や考えの違いはまだ自分の中に持てていないので知りたいところでもある。
https://www.kanazawa21.jp/tmpImages/videoFiles/file-52-10-file-5.pdf

GAアーキテクト (13) 原広司―世界の建築家 (GA ARCHITECT Hiroshi Hara)
- 作者: 原広司,二川幸夫,David B. Stewart
- 出版社/メーカー: エーディーエー・エディタ・トーキョー
- 発売日: 1993/12
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログを見る